SAGレポート

声優部本科修了公演2011年3月4~6日「風の中の街」

「あたりや一家」を中心に回る町の人々の情景を、非常に感慨深く描いたこの作品。
SAG講師:北島善紀先生の演出によりさらに色づけされ、始まった途端から見ている観客を引き込む本格的舞台となりました。
2年間のレッスンの集大成である、この修了公演。自分に与えられた役に魂を吹き込み、いろいろな思いを抱いて本番に臨んだことでしょう。
これでSAGは卒業となりますが、2年間でつけた実力は本物です。それをさらに大きくして、新たなステージで活躍することを期待しています。

生徒感想

中野仁美
私にとって修了公演は、SAGへ入った頃と同じくらい新鮮な物でした。
出来はどうあれ、今の自分の力の限りを出しきれたと思います。後悔はない!
今回の発見は衣装を着るとがっつりキャラクターになれた事。びっくりしました。そしてまだまだだなぁと思いました。
いかに自分の役を台本を頂いた段階で想像できるか、まだまだ不足しています。
ある人が言っていました。「センスは磨ける」と。自分を信じて、磨いていきます。
演技云々は、この2年間で少し、ほんの少しだけど進めたのでこれからも色んな物事にアンテナ張って、肥やしにしていきます。
結論、芝居は楽しい!まだまだ諦められないみたいです。
鷹野あきつ
今回の脚本ではほとんどの役に役名がありません。故に役名のだれそれを演じる、のではなく自分の内面にあるモノをどう表現するかにあったと思います
そのせいか2クラスで異なる雰囲気の作品が出来上がりました
私は幸運にも2クラス共に出演させて頂き、今回の舞台、演出、役を通して舞台は一人ではどうにもならないという事を痛感し学ばせて頂きました。
山佐菜桜
今回の修了公演で主婦、秘書、OLの三役をやらせて頂きました。
歳や性格は違えど、“街”に住む人は皆「他人に悪く思われたくない心」を持っていて、それを演じられれば…と思っていましたが。いやはや、難しいですね。その役として相手のセリフをしっかり聞いて心を動かして喋る。たったそれだけの事が出来ない。自分の力不足を実感しました。これでSAGを卒業してしまいますが、これからも演技と向き合い、いい役者になれるよう努力していきます!
土江田卓穂
松濤での最後の舞台公演となりました。
この2年間。自分の中でとても尊いものであった事に今更ながら気づかされ。これで終わりなんだな…と本当に寂く思います。
松濤で学んで得て来たすべてを糧に新たなスタートを切りたいと思います。ありがとうございました!今まで指導して下さった講師の皆様、そして夜遅くまで付き合って頂いた事務局スタッフの皆様にも多大なる感謝を。
本当にありがとうございました!!
神戸史臣
男2(誠)を演じ、改めて「普通に話す」事の難しさを実感しました。
台詞が入ってなければ舞台が進まない。台詞が入れば覚えた台詞を読んでしまう。
普段は普通に会話をしているのに、台詞だと意識しただけで話せなくなってしまう。
未熟な自分を思い知りました。舞台本番中、何度か男2として舞台に立てている実感がありました。正しいかは分からないけれど、こういった感覚を大事にしていきたいです!
吉田まどか
今回私は田口初江という役をいただきました。これまで私はストーリーテラーや一人語りの役が多かったため、他の人物との絡みも沢山あり、しかも母親役という新しい挑戦にわくわくした思いでいました。
実際の稽古では沢山のダメをだされることになるのですが・・・。私はこれまでテンションで乗り切れる芝居しかしたことがなかったといっても過言ではなく、そういった表現方法を捨てることがとても苦労しました。きちんとまっすぐ気持ちを伝えることがいかに大切であるかを再確認でき、私のなかで大変勉強になった役でした。
結果、無事千秋楽を終え充実した気持ちを持ちつつもこれほど達成感を感じなかったのは初めてです。本当に楽しく演じていました。けど芝居のなかで田口初江という女性をきちんと描ききることは出来ませんでした。失敗、とはいいませんが今回残った課題としてこれからの活動に活かしていこうと思います。
そんな欲を持てた点からも今回は本当に収穫の多い公演でした。初めて芝居の中で呼吸した気がしたしなぁ・・・。
役に対する感想から芝居に対する感想になってきてしまいました。今回田口初江という役を北島先生の演出のもと演じることができて本当に良かったです。
長井円花
今回の公演では4場に分けて色んな役を演じさせていただきました。
関西弁って難しい…。
美しい日本語すら話せていない自分なのに、そこに関西弁での台詞…。演技の難しさと同時に、言葉の難しさを知りました。入所してからの2年間…基礎から学び、ダンス、ボイス、舞台演技、マイク前、様々な事が学べました。あっという間の2年間…すごく短かったです。まだまだ学び足りない事が多いのでこれからもスキルを身に付け、未来に繋げていきます!
色んな出会いに感謝!2年前にSAGを選んで良かったです!
本当に有難うございました。これからも頑張ります。
糸山享史朗
入所して一年目、表現者として「何もできない」ことを思い知らされました。そして二年目、「何ができない」のかを自覚できるようになってきました。「何ができない」のかわかれば「何か出来る」を増やすことができるかもしれません。私がこの二年で得た最大のものは「何か出来る」可能性を感じられたことでした。表現者として進む上で一番大切なことを、教えてもらいました。また、修了公演では人に喋る楽しさを再認識しました。この当たり前を生活の中で忘れそうになっていました。この当然を噛み締められたことが、今回の最大の成果だと思っています。そして、二年間の集大成としてこの作品に関われたことを幸せに思っています。すべての松濤アクターズギムナジウムに関わる皆さん、ありがとうございました。これからも、表現者として生きていきたいと思います。
大矢耕輔
自分は医者と障害者を演じさせて頂きました。障害者はとにかくパワーを使え、台詞を相手にぶつけろと北島先生に言われました。それが全然出来ずみんなの足を引張ってしまいました。本番までに自分は出来ていたのか、届いたのか?色々な意味で不思議な役でした。
医者は、どうだったんだろう?演じている時はただただ楽しかったです。出来云々より楽しむことに矛先が行ってしまった!そんな感じです。
最後に北島先生の演出で舞台が出来てよかったです!
佐藤雄一
自分は中岡岩夫という、中間公演の時とはうってかわっての落ち着いた父親役を演じさせていただきました。
今回は、素の自分とはかけ離れた役を演じる事の難しさ、そしてただ相手に話すそして聞く事だけのことができなかったことを自分で認識致しました。
今回学んだことを糧に次のステップに進んでいきたいと思います、有り難う御座いました。
宮崎陽
巡査(お巡りさん)って、決してうろたえてはいけないと思います。
でも、冷たい訳でなくて街の人々や一家を見守っているはずなんです。
巡査(お巡りさん)って、決してハイテンションにはならないと思います。
でも、気持ちがたかぶったり落ち込んだり楽しんだり心が暖まったりしてるはずなんです。
果たして、僕は巡査(お巡りさん)だったんでしょうか?
まだまだ探究していきます。すばらしい舞台と2年間をありがとう。まだまだ羽ばたきます。
山田千尋
私はE、Fクラス両方に出させて頂き、どちらも花嫁一行の叔母役で、ハゲをキャッチしたり、お尻に蹴りを入れたりして非常に楽しく取り組めました。違うメンバーでやると、雰囲気や動き方が違っていて面白く、また多く公演に出られたので、とても良い経験になりました。 ご指導頂いた北島先生に深く感謝します。これからもモメントを大事にしていきたいです。
櫻井里紗
今回田口由紀をやらせていただきました。由紀を私の中で造る事はそんなに時間はかかりませんでした。それは、由紀が純粋な子だったからなのかなと思ってます。純粋ゆえに人を殺めてしまいましたが…由紀は普通の人として暮らせない可愛そうな子でした。勿論家族もです。でも、家族と居れたのと、街の人々に優しくしてもらえたのは幸せだったと思います。私も最後、由紀を演じれて幸せな時間でした。ありがとうございました。
花島直也
今回、普段の自分とはだいぶ違うガラの悪い感じのおっさんと花嫁の父を演らさせていただきました。中間発表に続くどつきキャラも楽しみました。
また今回は、昼夜両クラスに出演させていただきましたが、自分は同じ役であっても、周りの演者が変われば、全く別物になるのだと感じさせられました。
最期に新しい体験が出来、また、いままでがむしゃらだったものが少し冷静に周りが見えて新しい発見もあり、学べることも多く、最高に楽しかったです。
近藤明子
今までの舞台の中で一番考えて話し合って、感情が動いたと思います。
まだまだ少しかも知れないですが、北島先生の言うモメントが動いた…そんな気がします。
これからも、その少し動いた想い、感情の感覚をもっと動かしていけるように精進したいと思います。講師の方々並びに事務局の皆様、二年間本当にお世話になりました。
川上慶子
この稽古期間中、「あれ?やばい!日常生活も老けてる老けてる!」とよく思いました。おそらく10歳以上も年上の役をやるのは始めてでした。老いる恐怖を感じましたよ。しかし、綺麗にカッコよく老いたいです。自分を信じ、愛し、そしてゆるい人間を目指します。今回の役は色んな意味で有難かったし…あ…やばい…。やりたりないお化けが!!すみません!この辺りで失礼します!!
白石雅人
どうも、ヒゲです。みなさんお疲れ様です。
僕は主に「大月不動産の社長」と「花嫁の叔父」という役をやらせて頂きました。
どちらも強気な役ですので、僕とはまったく正反対の性格です。
果たして本番での僕は強気な人に見えていたのか?舞台の上で僕はその役に見えたのか?正直わかりません。
今後も自分の性格とは違う役を演じることがあるとは思います。そのときに胸を張って演じれたと言えるよう日々努力します。今後もよろしくお願いします。
楠浩子
今回演じた由紀という女の子は、今まで私が頂いた役の中で最も不思議な子でした。
最初に台本を読んだ時は本当に意味がわからなかったです(笑)
そして、初めてテンションが高くない…と言ったら語弊がありますが、勢いだけで演じられない役で、どう近づこうかなとワクワクしました。
稽古の中で、自分の家族や町の人々、刑事と接して、その一人一人にリアクションを返すうちに、由紀が考えていることを素直に追えた気がします。
他の役と関わって自分の役を見つけるという、不思議な体験をしました。
でもそれって、演劇がいかに人間関係を表しているか!ってことなんですよね。
卒業公演で、その事に気づけて体感できたというのは、ものすごく大きな収穫でした。
由紀の深さをどこまでお客さんに届けられたかわかりませんが、いつかもう一度演じてみたい役だな、と思います。














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