SAGレポート

声優部本科 中間公演を終えて

2014.10.27

10月4日、10月5日、声優部本科中間公演が行われました。

出演キャスト数が多いステージということもあり、昼クラス、夜クラスの本科生が合同になって稽古を行いました。
稽古時間以外でもスケジュールを合わせなければいけない日々に、悪戦苦闘。喧嘩も最後まで絶えませんでした。

正直SAGは、レッスン生という域をこえた練習量を彼らに課しているのかもしれません。
それでも全4ステージやり切ってくれた本科生の感想を紹介します。


自分の未熟さを思い知りました。今まで「できる、できる」と信じることで、自分のダメなところを見ようとしていなかったところがありました。

それが、この舞台で自分のできていないところと直面し、自分と向き合うきっかけになり、不思議なことに、できていない自分を認めることで、見えてくることがたくさんありました。

今の自分を知ってこそ、次にどうすればいいか考え、進むことができるのだと思います。

今までは、役のことに対してひとりでもんもんと考えていました。

けれど、それは結局自分の中にある範囲でしかありません。そんな狭い世界で創られてもおもしろくないのは当然です。

周りの人の何気ない会話や行動、他の舞台など、いろんなものからたくさんのヒントを得て役のキャラが創り上げられました。

私ひとりではできなかったと思います。

日常の中にいろんなヒントやアイデアが溢れています。

つくづく役者というものは、毎日をどう生きていくかが大切なんだと思い知らされました。

八木聡美

中間発表が終わり感想を言いたいのですが、どこかでまだ中間が続いてるんじゃないかと思う時があります。

それほどまでに初めてこんなに稽古をしましたし、これからの役者を目指すにあたって懸けていたんだと思います。

なのでまだ、たまに自分のセリフを練習してしまう時があります(笑)

今回の反省は圧倒的に基礎部分の怠りとゲネプロ当日にで39度近くの熱を出してキャストのみなさんに迷惑をかけてしまったことです。その時のみんなの優しさは、一生忘れません。いつも冷たいみんなが嘘みたいに優しすぎてゲネプロ、本番2日間を愛と勇気と根性で頑張れました。

今回の中間で一番大切なことは、思いやりと芝居は決して一人では出来ないと学べたことが………自分も含めいろいろな問題はありましたが(笑)
一番心に残っていることです。

演出の勝沼さん、演出助手の櫻田さん
夢を諦めた人達、自分の進む道を見つけた人達
そしてキャスト、スタッフの皆さん本当にありがとうございました。

松中正伸

お芝居以外のことでのぶつかりが多くて。そこで感じたのはお互いに感謝が足りなかったのではないかという事です。

集団で一つの物を作るので役割(衣装係、小道具係など)をそれぞれ決めましたが、それって私がやっても良い仕事で、たまたまその係になった方がやってくれている、そこは「ありがとう」と、その役割を担ってくれている相手を尊重する姿勢が大事だなと反省しました。
それと何があったとしても同じ舞台に立つ以上、相手を信頼すること。信頼に足る行動が必要だということ。改めて考えました。

役割という点では、今回頂いた役はこのお芝居の中でどんな役割を担っているのかもとても考えました。
私の役は、若い神父と一緒に最初に地雷で死んでしまう。それが天災ではなく人災で死んでしまう。
劇中の台詞にある「若い命は何故失われたのです」と思ってもらえるように、彼女は恋をしていて、芸能人が大好きで、争い事が嫌いなごくごく普通の子。それが彼女なんだろうなという思いで演じていました。

また、本当に終わった後ずっと寂しいと思えるほど、お芝居は楽しいと改めて実感しました。

吉川 友加里

僕はセリフも二桁に満たないただの兵士の役でした。

最初は『こんなセリフの無い役で一体何が出来るのだろう?』と不安でしたが、いざ立ち稽古を始めると色々な発見がありました。
『セリフが無いところでその役はどう生きているのか。』『上司や、大統領をどうすればよりカッコ良く見せられるのか。』
出来ることはたくさんありました。

演出家の方がおっしゃる事に『役はセリフの大小が重要ではなく、そこでどう生きるのかが重要』という言葉があります。それをよくよく実感させられた、そんな舞台でした。

裏方では作曲担当でした。
今までは趣味としてしかやったことがなかった作曲が、人前で流してもらえる事の嬉しさ。そして緊張やプレッシャーが凄かったです。
曲は浮いてしまわないか。舞台の演出にあっているか。制作は間に合うのか。最初は自分の事ばかり考えてました。
暫くして、重要なのは皆をよりよく見せるために音楽はあるんだということでした。

今回の舞台は喧嘩やトラブル、色々な事がありましたが、とても身になることの多い舞台でした。
僕はこれから役者ではなく、音楽の道に進みます。
しかし、これまでに学んだことや今回学んだことは全てどこかしらで繋がって活きてくると思いますので、別物として無駄にせず、頑張って行きたいと思います。

仲野勇

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