SAGレポート

22期 声優部本科中間公演レポート

2016.10.9

22期 声優部本科中間公演レポート

2016年9月17日(土)・18日(日)、松濤アクターズギムナジウム声優部本科による中間公演が行われました。

今回の題材は、平安中期が舞台。
深い山中にある盗賊たちの根城に、都から人質としてひとりの女が連れてこられたことから物語は動き始めます。
登場人物全員が自身の中にそれぞれの強い正義を持っていて、その想いが複雑に交錯することで大きな悲劇を生んでしまう・・・。結末はとても衝撃的なものでした。

現代とは違う話し方に着慣れない着物、刀を扱うシーンもたくさんありました。
会場である地下1階OMEGATOKYOには、大きな岩壁や焚火が出来ました。
稽古期間の短い中間公演でこの舞台を完成させるのは、とても大変だったと思います。

稽古日以外もSAGに足を運んでいた声優部本科のみんな、本当にお疲れ様でした。
演出を担当してくださった勝沼先生、大道具制作の指導をしてくださった宮下様、殺陣の指導をしてくださったLEOPARD STEEL菅原さん、本当にありがとうございました。

お忙しい中会場に足を運んでくださった多くのお客様に、心より御礼申し上げます。

レッスン生感想

淵脇 麻理子

今までやってきた発表会でも簡単な物は作ったりしていましたが、今回は大がかりな大道具、小道具、音響、照明、舞台客席作り、チラシ、パンフ等を自分たちでやりました。

大きな岩肌、舞台装置、小道具、ひとつひとつ揃っていく度にどんどん楽しく、どんどんこの台本への思い入れが強くなると同時に、こういう裏方のスタッフのありがたみも知る事ができました。

そして、発表会とは決定的に違う点が、チケット代500円を頂くということ。

正直、稽古不足を感じていて、本番が近づくにつれ、お客様にチケット代を払って貰うだけの演技が出来るだろうか?と不安が募りました。

それは私だけではなく、同じキャストの仲間も思っていた様で、自然と『この舞台を成功させたい』という意志に変わり、一致団結する事が出来たと思います。

本番当日は、とても緊張しましたが、みんなでテンションを高めあって、本番を迎える事が出来たと思います!

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上石 直行

最初に台本を頂く際に勝沼さんから【中間公演とは思わせないものにしよう】というお話をいただき、少し不安はありました。

今までに触れた事のない程に重く、人の感情が生々しく渦巻く世界観。現代との常識の差、立場の違い等々。多くの未知がそこにありました。

しかし、稽古が進むにつれ、違う時代に生きるはずの登場人物達と自分との共通項のようなものが徐々に浮かんでくると一転してのめり込んでしまいました。

時が違えども人は人なのだなと改めて知りました。

Aキャストだからこその【火の男】を作り上げる事ができたのは皆が同じように台本に挑み悩み、それを乗り越えて言ったからだと思っています。

キャストの皆、ありがとうございます。

支えてれた周囲の皆さん、ありがとうございます。

見てくださった皆さん、ありがとうございます。

そして、最後まで自分達を見ていてくれた勝沼さん。本当にありがとうございます。

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藤田 幹彦

役作りについて努力したことは、まず第一に刀の扱いです。

殺陣もそうですが、それ以外の日常的な太刀の扱いには気を配ったつもりです。

例えば抜刀・納刀は手元を見なくてもできるように何度も練習しましたし、また太刀を差した状態での立ち方等も、録画して研究しました。

次に、この時代の男達の殺気です。

この時代は「死」というものが、今よりかなり近いところにあったと思います。この作品の中にも何度も、誰かを殺す・殺そうと思うシーンが出てきます。そういったときこの役はどんな殺気を放つのか、というところは特に試行錯誤したところです。

主人公の男は、恐ろしげですが優しい男です。しかしそのために苦しみます。私は、そんな彼の苦悩や狂気からくる色気を少しでも出せるように、努力しました。

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勝間田 美咲

私がこの中間公演を終えて思った事は、実は不完全燃焼でした。

いい舞台だったと思います。稽古の成果も見せられたと思います。充分、人に見せられる出来だったと思います。

ただ、私のやりたかった事はできないまま終わってしまったと感じる部分が大きいです。

もっとやれたのではないか、主役達のために身を引きすぎたのではないだろうかと思います。

それは、役作りの部分から言えることで、私が思った千里と、演じた千里は正反対でした。私の思った作りでは主役達を潰してしまう、そう言われて「そんな事は無い、ちゃんと場に馴染める作りである」と言えなかった自分が最後まで引っかかっていました。

ですが、今回は修了公演と言う次がある立場にあります。むしろ問題は何一つ無かったでは、成長につながらないと思うので、修了公演で乗り越えてみせたいと思います。

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富井 雅

舞台などで台本、役柄が決まった時、どうしても最初は出番の多さとセリフの多さをみてしまうと思います。今回の【火の男】という舞台では表舞台に立ち活躍するのは主に男性陣で、出番も台詞も男性が圧倒的に多い作品でした。

しかしいざ公演を終えてみると、確かに女達もあの世界に生きてきたんだなぁと実感できます。

今回わたしは妊婦の役でしたが……自分の旦那の子供ではなく、自分たちの長の子供を孕むという、なかなかインパクトのある役をいただいたと思っております。そもそも、わたしが長の子供を孕まなければ、あんな結末にはならなかっただろうなぁと、IFの世界を考えてしまったり……。もっと遡るならば旦那が「種無し」であることから始まってしまうのですが、それは置いておいて。

稽古中、三時間丸々座ったままで、自分のシーンに回ってこないことも少なくありませんでした。自主練習は集まる人数に限りがあり、その時その時で出来ることをやってきました。喧嘩も、言い争いも、意見の相違も、たくさんたくさんあったと思います。それでも、わたしはBキャストのみんなとひとつの舞台を作り上げることが出来て本当に楽しかったし、嬉しかったです。

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