SAGレポート

週3日コース本科 修了公演

2018.4.16

2018年3月3日(土)4日(日)、松濤アクターズギムナジウム週3日コース本科(Fクラス)による修了公演が行われました。

演目は、如月小春作『DOLL』。
高校の寄宿舎で同室になった女子校生5人の物語です。
それぞれ悩みを抱えながらも、ごくありふれた日常を過ごしていた5人が迎える衝撃のラストは、どこか神秘的でおどろおどろしさを感じさせる世界観でした。

この公演をもって、SAGでの2年間は修了となります。

週3日コース本科 修了公演 週3日コース本科 修了公演

レッスン生感想

古賀 陽菜

人生で初めての女子高生役。戸惑いしかありませんでした。

本番が近づくにつれて、不安ばかりの毎日。

しかし、小屋入りしてからは、いい意味で、お互いのチームを意識して、互いに高めあっていけたかな、と思います。

今回のダブルキャストを見て、演じる人が違えば全くの別人になるということを改めて感じました。

これまでは、同じ役を演る人を意識することが多かったのですが、今回は自分の、自分たちのチームの個性を出していくことに専念できました。

去年の修了発表会は成長過程。

今年も、まだまだ成長過程ですが、今回の修了公演はいろんな人の岐路になったと思います。

これから演技を続ける人、辞める人、今回のメンバーで舞台をやることはもう二度とないと思いながら、舞台に立ちました。

私自身も、舞台に立つのは人生で最後かもしれない、と思い全力で挑みました。

まだまだ拙いですが、観ていただいた方の心に、なにかしらの気持ちを残せていたら幸せです。

初めてプロの舞台監督さん、音響さん、照明さんに入っていただき、安心して舞台に立つことができました。演出の山下さんはじめ、支えていただいたスタッフの皆様、事務局の方々、観にきて下さった皆様、本当にありがとうございました。

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杉谷紗也佳

なにもない、普通の女子高校生が集団自殺してしまうお話しだったのですが、役を演じて行く上でどうしても『なぜ彼女たちは死を選んでしまったのか』が大きな課題でした。

不良少女の京子役を演じさせて頂きましたが、京子が、一人で生きて行くことを決めた京子が何故みんなと一緒に逝ってしまったのか。

死ぬことなど考えていなかった私にとって一番悩みました。

ラストの海辺のシーンでは、泣きながら想いを告げましたが、きっと本当の京子なら、泣かなかったのではないかと。むしろ清々しい気持ちで逝ったんじゃないかなぁ、、。

今頃そういう事を想っている私はまだまだ未熟者だなぁと実感しています。

でも京子ならきっとこう思う、こう行動するとおもった事を私の中の京子と対話しながら創り上げていきました。

アンケートに『独りじゃないよ!私がいるよ!!!!』と書いてもらえたのは嬉しかったです。

これからの課題は、もっと役の気持ちを掘り下げてバックボーンを創って行く事と、観ているお客さんと私の役の感情がイコールになるよう演じて行く事です。

舞台だけに限らず、声や映像のお仕事にも通ずることだと思うのでこれからも頑張っていきたいと思います。

修了公演にお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

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山本 美紀

修了公演お疲れ様でした。2年間の集大成、思いの丈をぶつけました。

今回は女子高生5人を中心としたお話で、出会いから別れまで彼女達の互いへの気持ちの変化を表現するのは、とても難しかったです。

特に自分の演じる役にスポットが当たった話は、感情の起伏が激しく、汲み取るのには骨が折れました。演出家のアドバイス、同じチームの意見を取り入れ、自分の体に落とし込み。稽古し、落とし込み、稽古しを繰り返して、その度に求められることも変化していき役に近づく、彼女になっていくのが感じられて楽しくて仕方なかったです!

公演を観ていただいた方には、その狂喜乱舞さを感じて貰えてたら嬉しいですね。このクラスだからこその舞台が出来たと思います。

お越し下さったお客様、演出の山下さん、制作スタッフの皆さん、同じチームの皆、ありがとうございました!

そして2年間と長いようで短いこの期間をSAGでこのクラスで学び過ごせたこと、よかったの一言です。

講師の皆さん、事務局の皆さん、クラスの皆、ホントにありがとうございました!

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飯森 晴那

入所したての頃は人の前に立つことが恥ずかしくて、怖くて、声優になりたいのに何故舞台をやらなきゃいけないんだろうと思っていました。

今は、何故必要だったのか少しわかる気がします。舞台稽古をしていると視野が広がりました。物理的にも精神的にも。

自分以外の演者も同じ様に周りを見ていた。見て、見られているから協力して作品が出来ているんだと感じました。

声の仕事もマイク前にかじりついて台本を読むだけでは少ない本数のマイクで人が回らないし、キレイに噛まずに字が読めてもキャラクター同士は会話できていない。

相手の目と目を見て会話しながら周りが見えないのに、マイクに声を当てながら画面は見えない。

でも、止まっていても声を出すには表情筋も腹筋も体幹も筋肉も全部必要だったし、マイク前に立って緊張しても声が震えない度胸も必要でした。

マイク前だけだと学べません。

舞台を通して学ぶことは沢山あり、経験できて良かったと心から思います

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大熊 貴晴

長いようで短かった2年間が、文字通り幕を閉じました。

「DOLL」2年目の終わりに相応しい、難しく面白い本だったと感じます。

このお話は、女子高生のお話です。

作中に出てくる男性というのは、"女子高生を語る上で必要だった"最低限の、と申しますか、ある種記号的な役だったと感じております。

まさしく偶像的な上村くん然り、事件のことが分からない刑事=おじさん。娘を信じていた"だけ"の父親。

その中で今回こだわったのは、暗転の芝居。

暗転間際の吸い込まれそうな空気に、たくさん想いを込めて、本を開いたり、肩を落としたり、目を輝かせたりしたつもりですが、皆さまにはどう見えたでしょうか。

作品の世界観に沿える、最大限の記号的な芝居。

まだまだ、やれてはいなかったと思います。

ですが、それに挑めたことは財産です。

役個人の感情よりも、ようやく作品にとって自分自身の出来る最大限を探し続けられたような気がします。

みんなも、もはや幾分年の離れたしまった女子高生という生き物を、精一杯フレッシュに演じていたと思います。

少なくとも、あんなに生き生きと躍動していた彼女たちは、これまでのレッスンでは見られませんでした。

そういうことを含め、難しいお話でしたが、皆さまに何か少しでも残っていましたら幸いです。

最後に、関わった全ての方に感謝を。

また、どこかでお会いできる日を楽しみにしております。

週3日コース本科 修了公演 週3日コース本科 修了公演

演出をしてくださった山下先生、音響照明を担当してくださったスタッフの皆様、手伝いに入ってくれたSAG生、本当にありがとうございました。
Fクラスの皆様、本当にお疲れ様でした!

お忙しい中会場に足を運んでくださり、温かい声援をくださった多くのお客様に、心より御礼申し上げます。

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